心をこめるだけで、いい演奏になる?

2015年9月から始めたピアノ初心者(♂)です。大人がゼロからピアノを始めた記録です。レッスンに通っています。
2018/12/27(木)
心をこめればこめるほど、表現力が向上して、素晴らしい演奏になって、魔法の表現ができて、みんなが感動する… わけではないと思うのです。

前回の記事を否定しているわけではありませんが(^^;


ムジカオンラインショップブログより:簡単な曲にも心を込めて弾けますか。 「これでもか」ってくらい、感情を押し出したり、押し込めたりするんですヨ。
http://mouri-saori.musicalabel.net/blog/?p=6579


> 表現するためには絶対に心に壁を作らないことです。
> 素の自分を出すことです。

私の場合、レッスンで、集中しないでさらっと運動的に弾いてしまった箇所は、先生からすぐ指摘が入ります(^^;
心をこめるとは、丁寧に弾く・集中する・自分を解放する・自分を出すことなのでしょうか。
そうであるなら、もちろんこれは目指すべきことですよね。



しかし、心をこめるだけで素晴らしい音に具現化されるわけではないようなのです。

このピアニストの方は、1音1音、必要な音を創り上げていくそうですよ。
膨大な作業ですが、「○○の感情を表しているように聞こえる音を出す」のは技術の積み重ねなのですね。

音の葉インタビュー 演奏と体3 より
https://otonoha-concert.com/interview/nakazawayoriko.html


> 当時は心を込めることに120%のエネルギーを注いでいたんです。
> 「この作品はこういう曲だから、それに対する自分の気持ちはこうなんだ!」って。でも、録音してみると、
> その気持ちとはかけ離れた音になっていますから、じゃあまだ気持ちの入り込み方が足りないんだ、っていう感じです。

> そういうことが続いていく中で、「これは気持ちじゃない、技術なんだ」ってことにだんだん気がつきました。
> 「音をつくる方法」っていうのがどこかにあって、それを見つける、研究することが、
> 悲しい曲を悲しく聞こえるように演奏するために必要なことなんだ、って。




kazさんの過去記事:処方箋のないピアノレッスン から
http://2013815piano.blog.fc2.com/blog-entry-3023.html

> 音並べ演奏の原因の一つが、この楽譜を読むということと音符を読むということの混同ではないかと思う。
> 「なんだかな・・・」という場合、大体音符しか読めていない。楽譜を読み取っていくことで、表現というものにつながっていく。
> 表現って、なんとなくウッフ~ンと感情を込めればいいというものでもない。

人を感動させる演奏をしていた、故kazさんは、楽譜に書いてあることしか読めていないと、ショパンを弾いても音並べになると言われています。
だからといって、いくら感情をこめても、うまくいかないのだと。

ショパンの有名な曲を弾けるくらいまで上達できる人は、大人から始めたピアノではほとんどいなさそうですし、子供の頃からやっていても限られた人だと思うのですが、
そこまで到達してスラスラ弾けても、楽譜の表面上には書いていない・でも必要なたくさんのことを読み取って演奏できないと、中身が無いということになるのですね。
厳しいですね…


> 音並べの演奏の二つ目の原因が弾き方。脳内で感じたものを、具体的に弾き方というものを通して音として具現化されていかないと、
> 自分の脳内だけでは人に伝わらない。

たしかに、音に具現化する方法を知らないと、できないですよね。
悲しい音、暖かい音、切迫した音、クリアな音、怒った音、etc…
タイミングや間、ペダルの深さや和音のバランスまで全部絶妙に関連し合っているから、難しいですよね。


> 音符ではなく楽譜を読む、汲み取っていく。そして身体、指に反応させて、弾き方として具現化する。
> 「読譜」と「奏法」ということになるのだろうか?僕の個人的な考えだと、これを自力で発見、開拓していくのは非常に難しい。
> 「なんとなくただ弾いているという感じなのよねぇ」と感じることはできる。
> でもその先に自分一人だけでは進めない。よほど耳の鋭い人、身体中が音楽で溢れかえっているような人だったら別かもしれないが、
> 多くの場合、「教えてもらう」必要があるのではないだろうか?
> 誰に?それは自分のピアノ教師だろうと思う。

音に具現化する方法は、教わらなければ自力で発見するのは極めて困難らしいです。
よほどたくさんの音楽を聴いてきた蓄積があるか、センスに恵まれているかでないと…
kazさんは耳コピでもたくさんのクラシック曲を弾けたそうですし、相当な才能の持ち主だったと推察します。



「聴いて盗む」ことはできると思うんですよね。表現の耳コピ? 聴いて分かれば引き出しが増えそうです。
それでも相当、その曲が好きになって心を動かされたり、時間をかけて徹底的に聴きこんだりしないと難しいとは思いますけども。
kazさんは「歌から盗む」と言われていました。声楽の歌い方をピアノ演奏に応用するのですと。



まとめると、
心をこめるだけでは、魔法のように音に具現化はしてこない。
曲の様々な表情を音に変える具体的なやり方は、学んで身に付けていくもので、自力で全て発見していくのは困難。
ということのようです。


そして、この3つが合わさって、いい演奏になるのでは?と思うのでした。
左脳的な技術論と、右脳的な感覚・精神論のどちらも演奏には必要なはず。

① 1音1音、追求して創り上げた理想の音が頭の中や楽譜の書き込みにあって
② 音への具現化方法を技術として習得して (無数にあるので、まずはその曲に必要とする物から)
③ 心をこめて演奏する


おそらくピアニストはそういうことを経て、多くの魅力的な演奏を期日までに用意できる、プロフェッショナルなのでしょう。
アマチュアや趣味のピアノでは、そこまでの作業は1年に1回の発表会用の曲くらいにしかできないかもしれないですが、
レパートリーのうち、何曲かををそこまで磨いておくと、幸せになれるのかもしれない?とも思うのです。
自分の代表曲というのは、そういう曲なのかもしれませんね。

この記事へのコメント
相変わらず、
読み応えがあり、

けもネコさんは普段から
アンテナの張り方も一味違うなと・・

研究熱心さに心打たれました。笑


そして最後の2行・・

ジーン・・・としました。笑


プロの方や、
アマチュアの方、

そして、
上手下手関係なく、
生のピアノ演奏も体験されている
けもネコさんと比べると、

僕は全く持って人の演奏を聴いていません。笑


なので今後、

何かしらな体験があれば、

またその体験記事、、

期待して待っています。笑
2018/12/28(金) 13:36 | URL | ラプコーリニコプ! #-[ 編集]
研究している自覚はあまり無いのですよ。
興味があるからいくら情報が入ってきても、答えを求めて考える作業が発生しても、苦にならないというか…
普段の頭の中を文章にまとめただけです(^^;

アコースティックな生演奏を聴くことは、YouTubeやTV放送のように画面+音なんかよりも、はるかにいろいろなものを感じ取れると思うのですよね。
「気」のようなものも伝わると思いますし。
人前で弾くのはこれまたやってみると想像以上にたいへんな作業ではありますが、それもいい刺激ですw

記事だけでも、ラプコーさんにいろいろ感じてもらえたなら、うれしいですね(^^
2018/12/28(金) 17:02 | URL | けもネコ #mQop/nM.[ 編集]
ご紹介されている『言の葉インタビュー』の記事、とても納得できました!!
「心vs技術」とか「音楽性vs技術」とか、不毛な議論になりがちですが、プロの方に明確に整理してもらえると、分かりやすくてありがたいですよね(^^♪

あと、この記事と前記事は矛盾してないと思いますよ。前記事は弾き手と聴き手の関係、この記事は自分自身と音楽との向き合い方なので。
2018/12/30(日) 06:37 | URL | Nekoushi #klq26XPE[ 編集]
> ご紹介されている『言の葉インタビュー』の記事、とても納得できました!!
> 「心vs技術」とか「音楽性vs技術」とか、不毛な議論になりがちですが、プロの方に明確に整理してもらえると、分かりやすくてありがたいですよね(^^♪

お役に立てましたか(^^
(私は引用しただけですが)
ほかの「言の葉インタビュー」も参考になりますよね。


> あと、この記事と前記事は矛盾してないと思いますよ。前記事は弾き手と聴き手の関係、この記事は自分自身と音楽との向き合い方なので。

読まれる方を混乱させないか心配だったのですよ(^^;
曲の細かな追求は、芸術のため、自分のため、聞いてくれる方のため…

2018/12/30(日) 10:56 | URL | けもネコ #mQop/nM.[ 編集]
けもネコさん、こんにちは
かつです。

昨年は色々とお世話になりました。
またいつかお会いしたいですね!

私の場合、気持ちを込めて弾いた時の演奏を聴き返してみるとだいたいテンポも音量、その他指示記号等バランスが悪く歪んで聴こえます。
気持ちを込める事を否定しているわけではないけれども、私は音並べのような演奏になったとしても音/音楽全体をコントロールできるようになりたいですね。
2019/01/01(火) 01:53 | URL | #-[ 編集]
かつさん、今年もよろしくお願いします!

> 昨年は色々とお世話になりました。
> またいつかお会いしたいですね!

昨年は、リアルかつさんにお会いできてうれしかったです。
またサークルでお会いできるかも??


> 私の場合、気持ちを込めて弾いた時の演奏を聴き返してみるとだいたいテンポも音量、その他指示記号等バランスが悪く歪んで聴こえます。
> 気持ちを込める事を否定しているわけではないけれども、私は音並べのような演奏になったとしても音/音楽全体をコントロールできるようになりたいですね。

音楽全体をコントロールするというのは、指揮者の感覚で弾くことなのでしょうかね。
そういう感覚が重要だとは聞いたことがあります。一種の冷静さなのかな。


今年もピアノを楽しんでいけたらいいですね!(^^
2019/01/01(火) 19:15 | URL | けもネコ #mQop/nM.[ 編集]
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